「茶葉の量は人数分+ポットのために1杯入れる」そんなルールを聞いたことはありませんか?実はこれは、日本のお水には当てはまらないやり方なのだそうです。
「ポットのために茶葉一杯というのは、お水が「硬水」のイギリスで生まれたやり方なんです。ミネラル分の多い硬水はお茶の香りや成分が出にくいので、多めに茶葉を入れてカバーしていたんですね。
いっぽう「軟水」は香りや味が出やすいので、同じことを軟水の日本でやると、紅茶が苦くなってしまいます。茶葉の量は、ティースプーン1杯×人数分でOKと覚えておいてください」
「もちろん、ポットで入れた方が美味しいことは大前提ですが、ポットがないから、茶ガラの始末が面倒だからと紅茶を飲まないくらいなら、お茶パックを使うのもアリですよ。
その際はあまり茶葉をギュウギュウに詰めすぎず、葉っぱが開くことを前提に、余白を持って入れるようにしてください。
紅茶は嗜好品ですから、「こうでなくてはならない」と決めつけずに、自分なりに自由に楽しんでOKなんです!」
紅茶を買いに行っても、どれを買えばいいかわからない・・・そんな悩みもよくあります。ところが吉田さんによると、見た目でもある程度、美味しいかどうかが判断できるのだそうです。
「美味しい茶葉は見た目が黒くてツヤがある。茶色いバサバサした茶葉は、あまり美味しくないことが多いですね。もちろん、産地によって多少の違いはありますが。
リーフティーの場合は、ツイストと言うのですが、ヨリがしっかりしていて細い茶葉は美味しいです。しっかりときつくヨリ合わされて、針のようになっているものを選んでみてください。あとは、美味しいお茶は重みがあるので、ちょっと持ってみるのも良いですよ」
「細かい茶葉(CTC、葉の形が残っていないものや、茶葉を丸く固めたもの)と大きい茶葉(リーフティー)では、どちらが美味しい、まずいということはありません。
ミルクティーなら細かい葉、ストレートで楽しみたいなら、味がやさしく出るから大きい葉、というように、楽しみ方によって選び分けてください。ただ、大きい方が作るのに手間がかかるので、一般に高価ではありますね」
ときどき紅茶のお店で、サンプルとして茶葉を出してくれているのを見かけますが、正直見てもよくわからなかった、という人も多いのでは?これからは茶葉の見た目や重みもしっかりチェックしてみてくださいね。
最後に、吉田さんに紅茶の入れ方について、上達するコツを聞いてみました。
「美味しい紅茶を入れるには、慣れることも大切なんですよ。よく、「モタモタしながら入れると、モタモタした味になる」って言われます。お料理も一緒ですよね。
何度も紅茶を入れるうちに、考えなくても次の動作ができるようになってくる。手際が洗練されて、無駄な動きや無駄な注ぎ方がなくなってくるんですね。
お湯を勢いよく入れて、茶葉がいい感じに回るのも、こうして身につける技術。紅茶も日々入れることが大事で、繰り返すことでどんどん上手になっていくと思います」
なるほど。たしかに紅茶を入れてくださる吉田さんの動きは、決してせかせかしているわけではないのに手早く、流れるようになめらかでムダがありませんでした。
ムダがないとお湯も冷めずに抽出できるので、理にもかなっています。
肩肘はらずに自分らしく、思い立ったら気軽に紅茶を楽しむ。楽しんでいればいつの間にか、上手に入れられるようになっていく・・・そうと知ったら、美味しい紅茶がぐんと身近に思えてきますね!
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