ケーキハウス・ツマガリ:甲陽園のお菓子工房

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ツマガリ社長について

講演内容

「経営は答えがないから面白い」(社)東京都洋菓子協会主催講演会より

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良い素材がよい食の原点

改良を重ねていくと、最後には素材になってきます。同じ材料で何回も改良を加えても、余り変化はありません。私は、マジパンやプラリネマッセ、ジャムまで自分で作ります、世界中飛び回って親指大のレーズンや完熟のバナナや台湾のマンゴーを自分で買い付けます。さらにはアーモンドをすりつぶすローラーを開発したり、真空の機械やマジパンを作るマシンを工場に頼んで作ってもらいます。砂糖でさえも追求すれば甘いだけでなく、それぞれの味があることが分かってきます。これからは、お菓子を作る時代から材料を作る時代へと変わると言えるかもしれません。
以前、知人の住む沖永良部島に行った時に、60年位寝かせた黒糖焼酎をご馳走になったことがありました。口に含むと舌を刺すものが全くない程まろやかで、日本のラム酒はうまいなあと、しみじみ思いました。島でとれたマンゴやパパイヤなどのフルーツもいただきました。なかでも完熟のマンゴは一個数千円する高級マンゴよりも美味しかったですね、その場で私はそのマンゴを使ってショートケーキを作ってみました。スライスしただけでしたが、こんなにうまいショートケーキはないと思いました。

良い素材が美味いお菓子を作ってくれると実感しました。私は、幼少期、明治生まれの祖母に育てられました。近所には店がないので味噌や醤油も大豆を発酵させて家で作りました。海で採ってきた海藻の天草から、ところてんを作ったりもしました。祖母は、「働かざるもの食うべからず」という方針の人でしたので、自分の食べ物は、自分で調達していました。ひとたび潮の流れを読み間違えると流されて命を落とす危険もありましたが、いいこともありました。砂浜には大きなハマグリが採っても採りきれない程打ち上げられていました。それらをただ塩水で洗って生のまま食べるとえもいわれぬ美味しさでした。海に行けば海の幸、山に行けば山の幸がありましたので、食べ物に困ることはありませんでした。そのような食の原点は、今やっているお菓子の開発や改良に大いに役立っています。

ピンチはチャンス

社長の直筆

経営には答えがないから面白いのです。どんな会社も100%ではありません。会社が大きくなればなるほど膿も多くなるし灰汁もでてくる。私も悩みに打ち勝つために日々努力しています。その経営者の持ち味で答えを見つけるしかないのです。今日来てくれた方にも、私の講演会を聞いて自分のやり方を確認していただければいいと思います。
若い人を育てる時もまずは個性を大切にします。よいところが少しでもあれば最初はとにかく褒めます。助言をするのはある一定の土俵に上がってからです。生クリームを絞る技術がへたな人がいても上手いなと、なんでもいいから褒めるのです。

私は、幼いころ運動会の時に前の人に10メートルほど離されてビリになったにもかかわらず両手を振ってゴールしたことがありました。親兄弟にはみっともないと叱られましたが祖母だけには「孝おまえはまわれ右したらダントツ一番じゃないか」と言われました。
つまり発想の転換が大事なのです。それは商売においても同じでピンチはチャンスと思うことです。今はデフレですがデフレにもいいところがあるとチャンネルをちょっと変えるだけで状況はがらっと変わってきます。何事にも山があれば谷もありますから、悪い時にも耐えうる体制を作るために、調子がいい時にも商品を確認して足場を固めてください。

また調子にのってあまり手を広げすぎるのもいけません。糸が切れた凧みたいになって収拾がつかなくなる可能性もあるからです。私も多店舗展開をせず、店は小さく名は大きくをモットーにしております。その代わりインターネットを使った販売に積極的に取り組んだりパソコンが抽出した顧客の方にピンポイントでDMを送り購入率をUPさせる工夫は、かかしません。
店はどんなに店構えが良くても、店に活気がなかったらお菓子は売れないのです。私は最初の頃この立地では、良くて1日10万円、悪ければ5万円の売上だと言われ、ないない尽くしでスタートしましたが、一生懸命を武器にここまでやってきました。売れる秘訣はそれしかありません。そして最後に残るのはクオリティーの高い商品ですからやはり改良は欠かせません。みなさんも今日これから店に帰ってもう一度商品を見直すことから始めてみたらいかがでしょうか。

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