ケーキハウス・ツマガリ:甲陽園のお菓子工房

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ツマガリ社長について

講演内容

オンリーワンを目指して-こだわりの経営戦略-「キーワードは人間味〜小さなお店の大きなブランド戦略」神戸市産業振興財団主催講演会

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素材へのこだわり

甲陽園

今までロマンを話してきましたが、僕は菓子屋ですから菓子を追求しないとだめ。美味しいお菓子とは何かと言う以前に、安全であるということ。そしてもっと大事なことがあるんです。

たとえばアーモンドでしたらカリフォルニアを連想すると思いますが、ヨーロッパを連想する人はいません。シチリアを連想する人はいませんね。カリフォルニアではレーズンやアーモンドが採れていますが、あれは移民の人が持っていったんです。元はヨーロッパの地中海にあるんです。貧乏な人達がチャレンジして移民した。そしてアーモンドで大金持ちになったんです。だけど、僕はそれを使いたくないんです。本当のアーモンドというのは違うんです。種の形まで違う。本当はひらべったくて、そういうアーモンドをシチリアにお願いして、年間、何10トンか使うんです。レーズンだったら、僕はチリの大粒の天日干しを使います。

僕はアメリカの金持ちから材料を取らずに、貧乏なところから取る。干しバナナはガーナ。パイナップルならカリブ海から。それには日本の商社を使っています。フランスの17代続いている信用のおけるプルーンの農家からも送ってもらう。

それを担当しているのは元商社マンで郵便局長をしている人。これからは独自に色々とルートをつくってやっていかないと、いいものをつくっていけません。そして独自な菓子をつくっていく。バタークリームでしたら、既製品を頼らずに北海道の十勝の原料を発酵させてバターをつくる。雑菌がいてもいいんです。菌がおるからいうて余り洗いすぎると、うま味が抜けて美味くないです。たとえば天皇陛下の献上品なんてのは、洗って殺菌してやるから美味しくないと思いますよ。

話があちこちになりますが、結論を言いますと、材料は色々なところから独自に仕入れています。この地に根を下ろして甲陽園の焼菓子をつくっているんですが、普通のお菓子屋さんで焼菓子が50%ギフトで売れたら成功なんですが、うちは76〜77%がギフトです。後の12〜13%が生ケーキで、シュークリームは1日2,000個売るんですよ。前の会社で社長していたんですが、社長とは名ばかりでほとんどが商品開発をしてました。

自分で開発や企画を徹底的にやってました。社長が開発するのが一番いいです。一番気合が入っているから、社長が開発するのが一番いい。やっぱり想いが違うんです。愛情が3倍です。社員よりすごいです。愛情が強いですから。愛して愛してやまないんですから。お客さんがこれが欲しいと言うと、涙が出るほどうれしいんです。

商品開発に明け暮れて今日まで伸ばしてますが、今年は「マカロン」というのを始めました。これに「甲山の想い出小石」と名付けたんです。最初、「甲山の小石」と名付けていたら、中島潔画伯とカバごんの阿部進さんが「津曲君、”想い出”と入れなさい」と。何となくロマンが違うからと。それで「甲山の想い出小石」としたんですが、すると一日3万個売れました。

本物をつくりたいという想い

ありがたいことです。誰もが売れないと言うのですが、「売ってみせる」と宣言するんです。前の会社で役員会をしたときに、マイナスばかり言っている人がいましたが、そういう人は「売りたいから」ではなく、「逃げたいから」言うんです。「売りたい」と思うと考え方が変わってくるんです。アイディアが出てくる。何でも批判的にさり気なく言う人はだめです。自分で自己暗示をかけてでも本物にしたいと思ったら、偽物でも毎日毎日、改良していったら本物になるんです。最初は偽物でいいんです。最初に完成品はありえないんですから。毎日毎日改良していったら、いつかは本物になるんです。僕もいまだ半端者ですから、一生懸命、常に改良して改良して、自分が惚れた商品をこれでもか、これでもかと追求しています。お客さんに見合うように見合うように改良していったら、売れないわけがないんですよ。不景気ではなくて改良が足りないんです。

前向きに改良していく。不足のことがないように改良していく。花屋さんでしたら、花を並べただけじゃあかん。縦にしたら、横にしたらいい、斜めにしたらいいとか。水平思考ではなく四方八方、前後左右、上下と無限大な発想で考えればいいんです。固定観念にとらわれないことですよ。

それこそ昔、婆さんから哲学を学んだんです。小さい頃、運動会で走ったらビリだったんです。そしたら親が飯を食わさんと言うんです。昔は運動会というと家族で来るんですが、恥をかかしたというて飯を食わさんと言うんです。家に帰ると、婆さんが「廻れ右してたら一番やったな」と言うんです。
  (冬季オリンピックのショートトラックでビリが優勝した試合)ちゃんと滑ったんやから、あの人を批判したらだめですよ。ウサギと亀の競争で言えば無欲の勝利ですわ。十馬身離されてビリから走って一番。あの人にあやかりたい。腐らずによく走りました。普通、欲をかいた奴だったら出んですよ。あの人は諦めずに走ったんです。諦めないことです。常にチャレンジです。だめと思ったらだめ。99%負けていても、だめじゃないと思ったらだめじゃないんですから。絶対に諦めないことですよ。改良して改良してやっていったら、その商品は必ず浮かばれます。

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