ケーキハウス・ツマガリ:甲陽園のお菓子工房

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ツマガリ社長について

講演内容

「小さくてもキラリと光る店」松宮隆男著「甲陽園」より

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職人さんの見事さは“カン”と“コツ”

イメージ写真

津曲さんも、その師匠であるエーデルワイス、アンテノール社長の比屋根さんも、自ら誇りを持って「私は職人です」と言う。
高度成長の時代は標準的・平均的・量産能率主義となり、「職人」は企業の中で、スポイルされ姿を消していった。その結果、機械オリエンティッドの商品化計画がなされ、機械の稼働率を高めるためにより多くの商品を販売しなければならなくなった。この経営条件は需要の拡大期はよかったが、つくられる商品は画一化され、個性を失い、価格競争に突入していった。
しかし、すべてのお客様は今日それを見破り、商品や企業のサービスに何の感動も感じなくなった。津曲さんは「私は職人です」と胸を張ります。

職人の“カン”と“コツ”が生かされて、それをコンピューターや科学をサポートする。そうでなければ、お客様に喜ばれる魅力ある商品はつくれない。

一年半でゴルフのハンディがシングル「6」になった

津曲さんは、足が長くてスタイルが素晴らしくよい方とは言えない。でも、アシスタントプロに教わることなく、わずか一年半でゴルフのハンディが「6」になったのである。
「なぜそんなに早く上達したのですか」と尋ねたら「私は30数年、洋菓子製造のために包丁を使ってきました。ゴルフのクラブも使い方は全く同じです」と涼しい顔で、簡単な答えが返ってきた。
一つのことに一途に取り組んだ人、真剣に伎を極めた人は、実体験の積み重ねあって何事にもその応用が利くのだろう。
また、「ゴルフでは数秒でクラブの番手と打つ方向を決めなければ」とも言う。苦労と失敗を繰り返した人の“カン”こそが、瞬時に決断できる能力につながっていく。

長期間にわたる市場調査の分厚い資料は万能ではない。瞬時に判断できる“カン”が必要なのである。

ほんものとは、お客様に繰り返し買い続けられる商品だ

「津曲さんにとって“ほんもの”とはどんな商品ですか」と尋ねてみた。
「技術がどうの、厳選された材料がどうの」という常識的な答えではなかった。
津曲さんにとってすべての鏡は、やはり「お客様」であった。「理屈や独り善がりの工夫が“ほんもの”ではない。あくまでも、繰り返し買っていただける商品やサービスこそ“ほんもの”です。」と即座に答えが返ってきた。商売に真っすぐに向かうこの信念こそ“ほんもの”だと強く感じた。
多くの経営者が他の店の売れ筋商品について、「あれはたいしたモノではない」などと、やっかみもあって言い捨てる.私も、自社の商品びいきもあって、そんな過ちもあったと反省している。

「お客様」に喜んで買ったもらえる商品、何度も続けて買っていただける商品こそ、“ほんもの”なのである。

お客様に繰り返し買ってもらえる商品。この明快な割り切りから“ほんもの”がうまれる。

ケチな人は商売をしてはいけない、ケチな人は商売はできない

世の中の試食は、クッキーを半分に割ったり、チョコレートを半分に割って食べさせたりすることが多い.でも津曲さんは、びっくりするぐらい大らかなところがある。
訪れる人々に大きな箱に洋菓子がいっぱい詰まったお土産を渡す
試食もケチな試食はしない。商品を丸ごと渡す。5,000円もする大きな土産を渡すのは、その豊かな感じを喜んでいただければ、必ず同じものを注文していただけるからと笑う。
チューリッヒの有名店「スブリングリー」も「ツマガリ」と同じだった。大きなアイスクリームをドオーと渡された時はビックリした。

津曲さんは「ケチな人は商売はできない」と、はっきり言うケチとは、自分の都合でのみ倹約する人のことである。「お客様」のことを考えてする商売は、決してケチであってはならない。

今日も私は、ケーキがいっぱい詰まった大きな箱をお土産に、店を後にした。

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